私、めんちゃかのデザイン観について書き記します。
本頁では主にデザインを受けている痛車について綴りますが
他のプロダクトについても似たり寄ったりの考えです。
よろしければ見ていてください・・・
痛車───
己の好きな作品を乗り物に貼る、最高の推しアピール
これまで様々な痛車のデザインを手掛けてきましたが、痛車に乗られる方皆さんが「このキャラクター・作品が好き」という想いを持って痛車を造ってきました。
この想いは今も昔も変わらないと思います。

初めて痛車に触れたのが2015年頃、初めてデザインをしたのが2017年頃…
5年以上様々な痛車乗りの想いを全力で受け止めデザインを作り上げて来ました。

その中で、ちらほら感じるようになった別の想い
───痛いだけじゃない痛車を作りたい
依頼を受けていく上でこんなことを感じるようになってきました。(実際にこう言われた訳ではないのですが、あくまでも私が感じただけのハナシです…)

痛車の大前提として、「痛い」ということは当たり前です。が、それに加えて別の何かを付加する…非常に難題でした。


結論から言うと、この問いに対する答えは出ていません。
ただ、デザインする上で「痛いだけじゃない」を表現する上で心掛けていることは幾つかあります。

1,キャラクターの"色"をしっかり出すこと
2,車のバックボーンを汲み取ること
3,ある程度動きを意識すること

上の内容に限らず、ですが大きく意識していることはこの3つです。

1,キャラクターの"色"をしっかり出すこと

これは純粋のそのキャラクターのイメージカラーをしっかりとデザインに反映する、という事の他にキャラクター自身のモチーフをデザインに落とし込むという意味があります。

まず、イメージカラーを反映するというのはイメージしやすいかと思いますが
一筋縄にそのキャラクターのメインカラーだけを使うだけではなく、差し色であったり、無彩色の色(白黒グレー)をバランス良く配色することを意識しています。
また車のボディ色に対してのバランスも意識した上で、目に入れても痛くない色遣いが出来るよう気にかけています。

そしてもう一つ、そのキャラクター自身のモチーフ(=色)をデザインに落とし込むという事は即ち、キャラクターのアイコンをデザインに落とし込むということです。
例えば和のアイコンを持ったキャラクターであれば和柄を、ミリタリーテイストのキャラクターであれば迷彩柄を意識したバイナル作りをする、といった感じです。

ただ、これもあまりにもストレートにキャラ性を表現してしまうと、背景がキャラに負けてしまうので色や模様だけでなるべくキャラクターの色を出せるよう心掛けています。


2,車のバックボーンを汲み取ること

依頼して頂ける車の多くが何かしらのカスタムを加えていることが多いのですが、デザインする上でそのカスタムのこだわりをしっかりとデザインにも載せてあげたいと考えています。
これがバックボーンを汲み取るということだと私は考えています。

例えばドリ車を例にすると…
最近のドリ車と、00年代のドリ車のバイナルやロゴの配置の雰囲気はかなり異なります。その辺は意識して、なるべくハマるように車全体の雰囲気を考えた上でデザインしてあげてます。

やはり、カスタムされた車へのデザインは上に記した通り、トータルで貼った際の雰囲気を崩さないことに苦心しますが、しっかりとハマった際の気持ちよさもひとしおです。
ですので、車のバックボーンをしっかりと読み取れるよう、オタクカルチャーに限らずカスタムに対する文化も並行して学ぶということも意識しています。
3.ある程度動きを意識すること

車というのは乗り物ですので、箱のデザインはかなり動きを意識したものになっています(etc.ノーズへ向かって伸びる形,鋭利なプレスライン)
自分の描くバイナルも同様の考えで"止め"のバイナルにならないよう意識しています。

例えば、よくバイナルとキャラは結構斜めに上がっていくように配置しますが、 これも前に前に進むという"動き"を意識しています。
ただ、それぞれの流れの角度が違う時は、ほんの少しだけキャラ方向のバイナルを入れてあげたりすると馴染みます。 その中で敢えて真逆に流したりするとより動きが出て、激しいの作りたい時とかは時たま活用してます。

また、水平・垂直はなるべく避けてます。
不安定さが動きを生むので、これも同様の考えです。

他にも色々ありますが概ね「安定しすぎない」バイナルが動きを生み出してくれます

以上が、痛車を造る上での心掛けているポイントです。
勿論、上に限らずデザインする上では色々なロジックを反映しています。
その交差し合うロジックたちを一点に纏め上げて一つのデザインを造り上げる…
此処にに私のデザインフィロソフィーがあると思っています。
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